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不動産鑑定評価を依頼するときの流れ

コラム
不動産鑑定評価を依頼するときの流れ

― 高額な不動産だからこそ、丁寧に、でもできるだけ簡便に ―

不動産鑑定評価をご依頼いただくお客様は、個人の方から法人までさまざまです。

複数の賃貸アパート・マンションを所有されている大家様、事業用不動産を保有する会社経営者様、学校法人・医療法人・一般事業会社などの法人様、さらには大企業様からご相談をいただくこともあります。

対象となる不動産の価格も、数千万円から数億円、ときにはそれ以上になることがあります。

そのため、不動産鑑定評価は、単に「不動産鑑定士が現地を見て価格を出せば終わり」というものではありません。

何のために鑑定評価を行うのか。
誰がその鑑定評価書や鑑定評価額を利用するのか。
どのような前提・条件で評価するのか。

こうした事項を、評価を開始する前に依頼者様と確認しておくことが重要です。

一方で、不動産鑑定評価をご依頼いただく方の多くは、会社経営、不動産管理、法人の業務など、日々さまざまなお仕事を抱えていらっしゃいます。

株式会社あおぎり不動産鑑定では、法令や不動産鑑定評価に関するルールを遵守することは当然として、できる限り依頼者様の大切なお時間やお手間を使わず、E-mail、電話、Zoom等のIT技術を活用しながら、円滑に鑑定評価業務を進めることを心がけています。


まず確認するのは「何のための鑑定評価か」

鑑定評価のご相談をいただいた後、最初に確認するのが「依頼目的」です。

例えば、「不動産を売却する際の参考にしたい」「相続や遺産分割のために適正な価格を把握したい」「会社と役員との間で不動産を売買するため価格を確認したい」「金融機関への説明資料として利用したい」「保有不動産の適正な価値を確認したい」など、鑑定評価を必要とする理由はさまざまです。

同じ不動産であっても、鑑定評価書の利用目的や利用者によって、確認すべき内容が異なる場合があります。

そのため弊社では、まず、

・何のための鑑定評価なのか
・鑑定評価書や鑑定評価額を誰が利用するのか
・第三者へ提出・開示する予定があるのか
・どのような条件のもとで鑑定評価を行うのか

といった事項を確認します。


「業務の目的と範囲等の確定に係る確認書」とは

名称だけを見ると、少し難しく感じられるかもしれません。

簡単にいえば、

「今回の鑑定評価は、この目的、この範囲、この条件で行います」

ということを、依頼者様と不動産鑑定士との間で事前に確認するための書類です。

例えば、鑑定評価の依頼目的、依頼の背景、鑑定評価書や鑑定評価額の利用者、評価する土地・建物の範囲、価格時点、現地調査の範囲、土壌汚染その他の価格形成要因に関する調査範囲、鑑定評価書の交付予定日などを確認します。

これは単なる形式的な書類ではありません。

鑑定評価を行うにあたって、依頼者様と不動産鑑定士との認識にずれがないようにし、どのような目的で、どのような条件のもとで価格を判断するのかを明確にする大切な工程です。


正式な依頼契約を取り交わします

業務内容や条件が整理できましたら、報酬、納期その他の契約条件を確認し、正式な依頼契約を進めます。

弊社では「価格等調査業務依頼書兼承諾書」等により、鑑定評価業務の内容、報酬、納期等をご確認いただきます。

法人様の場合には、実際の不動産担当者様と契約書にご署名・ご押印される方が異なることも珍しくありません。

例えば、不動産担当者様が日常的な連絡窓口となり、契約書への押印は代表者様や法人本部が行う、といったケースです。

また、不動産会社や仲介会社のご担当者様を通じて鑑定評価をご依頼いただく場合もあります。

この場合には、その方が依頼者様を代理して鑑定評価の条件等を決定できる立場なのか、あるいは単なる連絡・調整窓口なのかを確認します。

代理権がない場合でも、手続が複雑になるわけではありません。

例えば、仲介会社様から弊社の確認事項を依頼者様へお伝えいただき、その回答をE-mailでいただく方法や、必要に応じて弊社から依頼者様のご担当者へ直接お電話、E-mail、Zoom等で確認させていただく方法もあります。

必ずしも、依頼者様と何度も対面で打合せをしなければならないということではありません。


できる限りオンラインで、必要な確認はしっかり行う

不動産鑑定評価というと、「契約のために何度も打合せが必要なのではないか」「鑑定士の事務所まで行かなければならないのではないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

株式会社あおぎり不動産鑑定では、内容に応じて、E-mail、電話、Zoom等のオンライン会議、PDFによる書類確認などを積極的に活用しています。

もちろん、不動産の現況を確認するための現地調査は、原則として現地で行います。

しかし、それ以外の契約内容の確認、資料のやり取り、スケジュール調整、質問事項への回答等については、対面でなくても十分対応できることが多くあります。

県外の法人様や、多忙な会社経営者様、大家様、不動産会社様などにとって、何度も移動していただく必要がなくなることは大きなメリットです。

弊社では、法令上・鑑定評価上必要な確認は確実に行いながら、対面である必要のない手続については、できる限り簡便に進めることを大切にしています。


契約後は、現地調査に向けて必要資料を確認します

契約内容が確定しましたら、現地調査や鑑定評価に必要となる資料を整理します。

ただし弊社では、必要な資料を何でも依頼者様に取得していただく、という考え方はしていません。

登記事項証明書、公図、建築確認関係資料、行政上の規制など、弊社側で取得・調査できる資料については、可能な限り弊社で調査します。

一方で、所有者様や運営者様でなければ分からない事項については、ご協力をお願いすることがあります。

例えば、施設の実際の利用状況、賃料や利用料等の収入の有無、運営収支、過去の大規模修繕、今後予定している設備更新、第三者との賃貸借・使用貸借等の契約関係などです。

資料がお手元にない場合には、無理に新しい資料を作成していただくのではなく、「資料なし」「概ねこの程度」とご回答いただくだけで足りる場合もあります。

依頼者様でなければ分からないことだけをお聞きし、弊社で調べられることはできる限り弊社で調べる。

これも、弊社が大切にしている考え方の一つです。


専門調査をどこまで行うかも事前に整理します

築年数の経過した建物や大規模な事業用不動産では、土壌汚染やアスベスト等が価格に影響する可能性があります。

一方で、鑑定評価のためだけに、土壌汚染調査やアスベスト調査を専門機関へ新たに依頼すれば、依頼者様に相応の費用負担が発生する場合があります。

そのため、対象不動産の状況や鑑定評価の目的を確認したうえで、行政資料、既存資料、現地確認等により通常確認可能な範囲で調査を行い、専門家による新たな調査までは実施しない、という取扱いを検討する場合があります。

これは、単に調査を省略するということではありません。

鑑定評価に必要な調査を行ったうえで、依頼者様に不必要な追加費用を生じさせないよう、どの範囲まで調査を行うことが合理的なのかを事前に整理するという考え方です。

もちろん、既に専門調査が実施されている場合や、土壌汚染・アスベスト等について把握されている事項がある場合には、その資料をご提供いただき、鑑定評価に反映すべき内容を検討します。


現地調査

必要な事前確認を終えた後、現地調査を行います。

土地については、接道状況、地形、高低差、利用状況、境界付近、周辺環境等を確認します。

建物がある場合には、建物の利用状況、維持管理状態、修繕状況、設備の状態、使用していない部分の有無などについても確認します。

大規模施設などでは、管理人様や施設担当者様にお立会いいただき、建物内部をご案内いただくこともあります。

現地調査前に管理人様のお名前や連絡先、鍵の開閉方法等を確認しておくことで、当日の調査もできる限り短時間かつ効率的に進めることができます。


鑑定評価書完成後も、事実関係を確認します

鑑定評価書が完成しましたら、案件によっては、製本前の確認用PDFを依頼者様等へお送りする場合があります。

そこで確認していただくのは、対象不動産の表示、名称、面積、利用状況その他の事実関係や記載内容に誤りがないか、といった事項です。

これは、鑑定評価額そのものを依頼者様に決めていただくという意味ではありません。

鑑定評価額は、不動産鑑定士が独立した専門家として判断するものです。

一方で、所有者様や施設運営者様だからこそ分かる事実関係もあります。

そのため、必要に応じて最終交付前に事実関係をご確認いただき、誤認や記載ミスを防止したうえで、正式な鑑定評価書を完成させます。


最終的な鑑定評価書の交付

所定の手続が完了しましたら、ご依頼内容に応じて、鑑定評価書のPDF、正本、副本等を交付します。

案件によっては、PDFによる送付、郵送、直接のお届けなどを組み合わせて対応しています。

ここまでが、不動産鑑定評価をご依頼いただいてから、正式な鑑定評価書をお渡しするまでのおおまかな流れです。


お客様の大切なお時間をできる限り使わず、必要なところにはしっかり時間をかける

不動産鑑定評価をご依頼いただくお客様の多くは、複数の賃貸不動産を所有されている大家様、会社経営者様、法人の不動産ご担当者様、学校法人・医療法人・一般企業様など、日々多くのお仕事を抱えておられる方々です。

そして、鑑定評価の対象となる不動産は、数千万円、数億円、ときにはそれ以上の価値を有する、お客様にとって大切な資産です。

だからこそ、株式会社あおぎり不動産鑑定では、お客様に必要以上のお時間やお手間をおかけしないことを大切にしています。

弊社で取得できる資料はできる限り弊社で調査し、対面でなければ確認できない事項を除いて、E-mail、電話、Zoom等を活用します。

しかし、手続を簡便にすることと、鑑定評価そのものを簡略化することは、まったく別の話です。

むしろ、お客様に書類取得や事務手続で必要以上のお時間を使っていただくのではなく、不動産そのものの調査、市場分析、取引事例の収集、価格形成要因の検討といった、本当に鑑定評価の品質に関わる部分に時間を使うことが重要だと考えています。

また、お客様が「なぜ今回、鑑定評価を必要としているのか」「その鑑定評価書をどのように利用したいのか」「売却なのか、取得なのか、相続なのか、法人内取引なのか」といった目的を丁寧に確認することも重要です。

その目的を理解したうえで、お客様のご意向にできる限り沿いながらも、不動産鑑定士として独立した立場から、適正で説明力のある鑑定評価書を作成することが、弊社の役割だと考えています。


鑑定評価書を作ることがゴールではありません

私たちは、鑑定評価書を1冊作ってお渡しすること自体を最終的な目的とは考えていません。

その鑑定評価をもとに、不動産を適正な価格で売却していただく。
不動産を購入する際の判断材料としていただく。
保有不動産について適切な経営判断をしていただく。
相続や事業承継を円滑に進めていただく。

そうしたお客様の次の意思決定につながって初めて、鑑定評価の価値が生まれると考えています。

特に不動産の売却では、適正な市場価値を把握することによって、必要以上に安い価格で大切な資産を手放してしまうことを防ぐ一方で、市場から大きく乖離した価格設定によって売却機会を逃してしまうことも避けやすくなります。

不動産鑑定評価を一つの判断材料として、お客様により良い売買や経営判断をしていただき、結果としてお客様の利益の最大化につながるお手伝いができれば、不動産鑑定士としてこれほどうれしいことはありません。


適正な不動産価格の形成を通じて、社会にも貢献したい

不動産は、売る方にとっても、買う方にとっても、大切な財産です。

適正な価格で不動産が取引されることは、一人のお客様の利益だけではなく、不動産市場全体の健全性にもつながります。

不動産鑑定士が、客観的な市場価値について専門的な分析を行い、それを一つの判断材料として適正な不動産売買が行われること。

その積み重ねが、透明性の高い不動産市場、適正な不動産価格の形成、そして地域社会の健全な発展につながっていくと考えています。

株式会社あおぎり不動産鑑定では、

お客様の大切なお時間をできる限り使わない。
しかし、価格を判断するために必要な調査と分析には、しっかりと時間をかける。
そして、お客様の目的に沿った、実際の意思決定に役立つ鑑定評価書をお届けする。

そのことを大切にしています。

鑑定評価を通じて、お客様の大切な不動産についてより良い判断をしていただき、不動産の売買や経営判断に役立てていただくこと。

そして、その一つ一つの鑑定評価を通じて、お客様の利益の最大化と、適正な不動産価格の形成の双方に貢献していくこと。

さらに、その積み重ねによって、地域の不動産市場や社会全体に少しでも貢献していくこと。

それが、株式会社あおぎり不動産鑑定が目指すところです。

あおぎり不動産鑑定

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